お腹がかなり大きくなり、出産が間近に迫っている実感がわき始めた妊娠後期や、赤ちゃんに出会えた喜びでいっぱいの出産直後。こうしたタイミングに注意したい病気のひとつが「HELLP症候群」です。二人目以降の経産婦や妊娠高血圧症候群の人に発症しやすいといわれています。HELLP症候群の症状や診断基準、治療法をみていきましょう。
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HELLP(ヘルプ)症候群とは?
HELLP症候群の3つの特徴
HELLP症候群の「HELLP」とは、「溶血(Hemolysis)=血液中にある赤血球が破壊されること」、「肝酵素上昇(Elevated Liver enzyme)≒肝臓の機能が悪くなること」、「血小板減少(Low Platelet)」の頭文字を取ったものです。3つすべてを満たしていなくても、該当する部分があれば「partial HELLP症候群」といわれ、厳重に母体の状態を管理する必要が出てきます。
HELLP症候群の原因
詳しい原因はまだ解明されていませんが、肝動脈の痙攣(けいれん)性の収縮や血管の内皮細胞の障害が原因であるという説があります。妊娠高血圧症候群を併発することが多いため、両者の関連も指摘されています。
HELLP症候群になりやすい人
HELLP症候群は妊娠中~産後に発症する病気で、約7割が産前に、約3割が産後、特に分娩後48時間以内に発症しています。なかでももっとも発症しやすいのは妊娠27週~37週の妊娠後期の妊婦さんです。
分娩全体でみると約0.2~0.6%に発症し、二人目以降の経産婦や、双子や三つ子が生まれる「多胎妊娠」、高齢妊娠の人に多いといわれています。また約9割に妊娠高血圧症候群との合併がみられます。さらに、妊娠高血圧症候群の人が痙攣(けいれん)発作を起こす「子癇」になった人の約半数はHELLP症候群を発症するとされています。