産婦人科医監修|臨月になると子宮口がどれくらい柔らかくなっているか、子宮口の開き具合はどうなのか気になりますね。そもそも子宮口の硬い、柔らかいというのはどのような基準で判断されるのでしょうか。この記事では臨月の子宮口の状態を解説しながら、子宮口を柔らかくする処置や、自分でできる対処法について紐解いていきます。
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子宮口とは?
子宮は洋ナシのような形状だと表現されます。洋ナシ型の子宮の内側は、赤ちゃんが過ごす場所となる逆三角形の子宮腔が広がっています。
子宮腔は長さ3cmほどの管状の組織につながり、子宮頚管(けいかん)と呼び名が変わります。子宮腔と子宮頚管の外側は子宮筋層という3層の膜で覆われ、子宮体部・子宮峡部・子宮頚部を形成しています。
子宮頚部の先端は腟の中に突き出ています。子宮口は突き出た器官の中央に存在します。子宮腟部にある子宮口は外子宮口と呼ばれます。子宮口はもうひとつ、子宮腔側にも存在します。この子宮腔側を内子宮口と言い、さらに組織学的内子宮口と解剖学的内子宮口に区別します。子宮口が柔らかいと判断するのは、外子宮口の部分です。
子宮口が柔らかいとは?
子宮口が柔らかい・硬いは医師の主観に左右される
分娩の進行をあらわすスコアにBishopスコア(ビショップスコア)があります。Bishopスコアは内診所見をもとに作成されており、分娩の進み具合をはかる指標となっています。
Bishopスコアは子宮口の開き具合を示す開大度、子宮頚管が薄く伸ばされ短くなった割合を示す展退度(てんたいど)、子宮頚管の硬さの程度をあらわす頚管硬度、そして子宮口の位置や赤ちゃんの頭の位置がレベルわけされています。
子宮頚管が柔らかいかどうかは硬、中、軟の3段階に分かれていますが、どのくらいの硬さかを客観的に判断する道具はなく、内診をした医師の主観に左右されます。また、子宮頚管が柔らかくなることを子宮頚管の熟化と言いますが、一般的には子宮頚管と子宮口は同義で伝えられており、子宮頚管が熟化したイコール子宮口が柔らかくなったと表現されます。
本稿でも便宜上、子宮口が硬い、柔らかいという表現でお伝えしていきます。
子宮口が柔らかくなるのはいつ頃?
ビショップスコアの平均値は、妊娠36週頃から上がり始め、子宮口が柔らかさが増してきます。しかし、妊娠37週以降にビショップスコアが低いと、子宮頚管熟化不全の可能性が疑われ、子宮口を柔らかくするための対策を指導されたり、処置を行ったりすることがあります。
臨月の子宮口の柔らかさと分娩のタイミング

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分娩開始前
分娩開始前の子宮口の硬さは鼻の尾翼、すなわち小鼻の硬さと同程度です。指で押しても沈むような弾力はなく、十分な強度を保って妊娠を維持しています。子宮口も閉ざされた状態です。
分娩が近づいてくるとしっかりと閉ざされていた子宮頚管は柔軟性を増し、熟化が始まります。なかには出産予定日前から、子宮口が開き始める人もいます。ただし、子宮口が開いていても陣痛がなければ分娩開始とはなりません。
日本産科婦人科学会用語問題委員会によると、陣痛が1時間に6回もしくは10分間隔の頻度になると分娩が開始となると定義されています。
分娩開始(分娩第1期)
陣痛が定期的に起こるようになると、分娩開始です。分娩開始から、子宮口が全開大になるまでの時間を分娩第1期として管理していきます。子宮口は唇と同じくらいまで柔らかくなり、潜伏期と呼ばれる初期段階を経て活動期へと移行します。
潜伏期は子宮の収縮がゆるやかで、初産婦の場合9時間、経産婦の場合は5時間ほどかけてお産が進行していきます。活動期に入るのは、子宮口が3~4cmとなってからで、ここから急速にお産が進みます。
加速期の平均的な時間は初産婦で2~3時間、経産婦で1~2時間です。陣痛周期は3~2分間隔と短く、1回の持続時間は70秒近くなります。だんだんといきみたいという思いが強くなり、いきみ逃しを指示されるのもこの時期です。焦ると呼吸が乱れてくるので、基本の呼吸法を忘れないように心がけましょう。