ままのて

産婦人科医監修|hCGという言葉を「妊娠検査薬」で知ったという人も多いのではないでしょうか。hCGとは妊娠時に分泌されるホルモンです。hCGは不妊治療にも使われています。どのような理由で、どのような効果があるのでしょうか。またhCGを不妊治療で使用した場合は妊娠検査薬はどのように反応するのかも含めて解説します。


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hCG注射とは?

hCGとは「Human chorionic gonadotropin(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)」の略で、通常、女性の身体には存在しないホルモンです。しかし、妊娠して受精卵が子宮内に着床すると、絨毛という組織がつくられ、hCGホルモンが分泌されるというわけです。こうして子宮は妊娠を維持するのに必要な環境を整えていきます。

そんな妊娠時の胎盤から抽出された(妊婦の尿から精製)hCGを不妊治療などで使用することがあります。このhCGホルモンの構造は、LH(黄体形成ホルモン)と構造が似ています。そのため、hCGホルモンを投与することで、LHの働きである、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの分泌を促す効果もあるのです。

hCG注射とは、hCGホルモンを注射することをさします。注射によりプロゲステロンの分泌を促し、妊娠に必要な環境をととのえます。hCG注射を投与すると、LHサージが起こり、排卵が促されます。このためhCG注射は、「ゴナドトロピン療法」「hCG療法」などの排卵誘発法で使用される、妊活とは関係の深い注射なのです。


hCG注射の効果と妊娠率は?

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hCG注射は主に、無月経や無排卵周期症の治療、人工授精や体外受精、不正出血の治療、黄体機能不全の治療、切迫流産や習慣性流産の治療、男性不妊の治療に用いられます。それぞれの治療と効果を解説していきます。


無月経や無排卵周期症の治療

hCG注射は、無月経や無排卵周期症の治療で使用されます。クロミッドを使用するクロミフェン療法で効果が出ない場合なども対象となります。hCG注射での排卵率は60~85%、妊娠率は20~40%となっています。


人工授精や体外受精

人工授精のときはタイミングをあわせるために、体外受精や顕微授精のときは卵子を取りだす「採卵」の前に、hCG注射を行うことがあります。体外受精や顕微授精では排卵誘発を行って、主席卵胞が18mmを超えた時点でhCG注射をし、36時間程度で採卵を行うようになっています。


不正出血(機能性出血)の治療

機能性出血は、月経以外の器質的な異常がない子宮内膜からの出血を言います。機能性出血は、卵胞ホルモンと黄体ホルモンのふたつのホルモン分泌が正常になされていない場合に起こります。hCG注射はそれらのホルモンバランスを整える効果があるので、機能性出血の治療にもhCG注射が行われることがあります。


黄体機能不全の治療

黄体機能不全は、黄体からのホルモン分泌が不十分になったり、黄体の存続そのものが短縮していたりする状態を指します。黄体期に増える黄体ホルモンは、受精卵を着床させやすくし、流産させにくくする働きを持っています。hCG注射は黄体ホルモンの分泌も促すので、黄体機能不全の治療にも効果があります。黄体機能不全は不妊症の原因となるため、妊娠を望んでいる場合には早めに治療しましょう。


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